ミズアブが地球を救う


- 11の理由から探る、

ミズアブが実現する社会とは。

「虫」が好きな人も、嫌いな人も。
「なぜ今、ミズアブなのか」がわかります。

アメリカミズアブとは。

アメリカミズアブ(Hermetia illucens)は、ミズアブ科に属し、世界中に広範に分布するハエの一種です。

(以下、簡便のため、アメリカミズアブのことを指して「ミズアブ」と呼びます。)


ミズアブにはいくつか特徴があります。

まず、その最たるものが「感染症を媒介しない」ということ。
イエバエなどの普通のハエとはここが大きく異なるところ。

加えて、ミズアブの幼虫はミミズと同様、生ゴミを分解し、土に戻すことができます。

また、ミズアブの一生は非常に効率的。
産まれた卵は4日とせずに孵化し、すぐに生ゴミを食べ始めます。

幼虫は生ゴミを食べ続けたのちに、蛹、成虫となり、また卵を産む。
1サイクルは、45日ほどで完結します。

なぜ、ミズアブなのか?
その疑問にお答えします。

1. 食品残渣をタンパク質へ

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ミズアブの幼虫の仕事はただ一つ。

生ゴミを、食べる。食べる。
そして、食べる。

その量、なんと、1日に自分の体重の2倍。

このペースで食べ続けること約18日。

蛹になる頃には、43%をタンパク質が占め、カルシウムなどが豊富に含まれた「エネルギーの塊」へと成長、優良な飼料となります。

生ゴミを非常に高いエネルギー効率で、飼料へと変える。

そんな食品リサイクルの理想的な媒介こそが、ミズアブの幼虫です。

2. 効率的なタンパク質生産

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ミズアブの幼虫は、非常に効率良く、エサをタンパク質に変換できます。

例えば、

1 kgの牛肉を得るには10kgの飼料が、
1 kgのミルワームを得るには2kgの飼料が必要です。

では、ミズアブはどうでしょう?
1 kgのミズアブ幼虫を生産するには、約1.5 kgの飼料しか必要ありません。

その効率は、ウシの約7倍、ミルワームの約1.3倍。

きたるタンパク質飢餓、ミズアブなら解決策になる気がしませんか?

3. 非常に衛生的な残渣処理

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ミズアブの幼虫は、衛生面で非常に安全な飼料です。

牛肉や豚肉と同じく、食用としても十分安全なほど。

というのも、ミズアブ幼虫は、生ゴミを分解する際に、そこに含まれる全てのバクテリアを死滅させます。

そのため、我々が普段食している牛肉や豚肉などを、品質を担保しながら生産するのに比べ、非常に手軽に、衛生的なタンパク質を得ることができるのです。

4. どんな残渣も分解可能

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ミズアブを飼育することは、他のどこでも処理できない食品廃棄物に対処する最良の方法の1つです。

他のものに食べさせられないものであっても、ミズアブになら餌として与えてやることができます。

たとえば、穀物廃棄物やエタノール生産から出た廃棄物もミズアブなら分解可能です。

これは、全体プロセスで発生する無駄をはるかに少なくできることを意味し、驚くべきことです。

もし、あなたが環境に関心がある場合は、新しいお気に入りのスナック(ミズアブ)が実際に地球を救うのに役立つと聞いて喜ぶでしょう。

5. 温室効果ガス排出を削減

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前述のように、食用にミズアブの幼虫を飼育し、購入することは、ほとんどの一般的な肉よりもはるかに環境に優しい行為です。

例えば、食肉用に豚を飼育するためには、エサを用意せねばならず、多くの場所も必要です。
これらは環境に悪影響を与えます。

また、肉に加工されたのちは、それがパッケージ化されてスーパーマーケットに届けられる際にもさらに大量の二酸化炭素を排出します。

ではミズアブはどうでしょう?

彼らの影響はごくわずかです。

彼らは何でも食べるので、彼らのために特別なエサを用意する必要はありません。
また、彼らは小さな容器内に保管でき、飼育する場合にも、スペースを取りません。

実際、一部屋ほどの大きさがあれば大量の幼虫を生産することができます!
加えて、郵便で送ることもできるので、移動する際の汚染がはるかに少なく済みます。

6. 幼虫の糞は肥料に

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ミズアブを育てることで、あなたは食品残渣から食物と飼料を生産するだけでなく、植物用の高品質な肥料も生産できます。

どうやって?

まず、彼らの糞は、ミミズなどと同様、窒素・リン酸・カリウムの値に優れた肥料となります。

また死んだ成虫や、幼虫の脱皮殻はキチン質を多く含む、良い肥料となります。
(カニの殻を畑に撒く農家さんがいるように!)

言い換えれば、ミズアブ幼虫の生産による廃棄物はまったく発生しません。

7. 食品としての可能性

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ミズアブの幼虫を手に入れたら、ぜひ味見してみてください。

実は、世界中でたくさんの人が単におやつとして丸ごと食べています。
これはミズアブを楽しむための素晴らしい方法です。

オンラインで入手できるレシピはあまりありませんが、ミズアブ
^1の幼虫で料理を作るのは簡単です。

たとえば、ミズアブフライとトマトライスを試すことができます。
または、オーブンでシンプルにミズアブをローストし、お好みのスパイスをふりかけてもOKです。

幼虫を振りかけて食べるレシピは、ミズアブを楽しむための素晴らしい方法です。

8. 飼育・収穫が容易

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あなたが自宅でミズアブを育てているなら、飼育は非常に簡単だとわかるはず。

実は、小さな幼虫は光を嫌います。

ですから、あなたがそれらを収穫したいときには、ミズアブに避難所としてバケツを与え

るだけでよいのです。
そうすれば、自動的にミズアブが収穫されます。


また、ミズアブの羽は弱いため、遠くまで飛ぶことはできず、捕まえることも容易です。


自分で飼育すれば、一度にたくさんのミズアブを管理し、すぐにその幼虫を収穫すること

ができるようになります。


そうすれば、ほぼすぐに食べられる新鮮な食べ物を手に入れることができます。
これ以上に新鮮な有機タンパク質を飼育する方法はありません。

それは確実に、店でタンパク源を買うよりも優れています。

9. 高い繁殖力

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ミズアブを牛と比較すると、ミズアブには遥かに高い価値があることがすぐに分かります。


ウシは通常、一度に1頭しか出産できず、2頭以上出産するのは稀です。


では、ミズアブとウシを比較してください。

殆どの場合、ミズアブは一度に最大500個の卵を産むことができます。

どっちの繁殖が優れているかなんてウシでも分かりますよね(笑)

また、ライフサイクルは牛よりも遥かに短いことをお忘れなく。
より多くの子孫をより短いスパンでGet!

すごいでしょ?

ミズアブの幼虫のライフサイクルは、卵、幼虫、さなぎ、ハエのステージを入れてわずか6週間です。

それに対して、ミルワームは同じプロセスで9週間使用します。

これは、哺乳類や鳥よりもずっと短いもの。

儚いと書いてミズアブと読む。

10. 高い生命力

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ミズアブの幼虫を飼育するにあたって、彼らが死んでしまうことを心配するのはナンセンスです。


彼らは、ほぼすべての有機物を分解し、成長していきます。
人間は食べられないものの、質は高い食物をミズアブに与えている例も多数あります。

また、ミズアブはいかなる困難にも耐えぬくだけの生命力を持っています。
たとえば、消毒用アルコールに2時間浸したり、遠心分離機で回転させたりしても平気です。

まあ、ミズアブのお世話は簡単ということだけ覚えておいて下さい。

11. ミズアブ食品はすでに

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世界中ですでに、ミズアブの幼虫で作られた食品が販売されています。

たとえば、デンマークのEnorm社は、世界初のミズアブ幼虫クッキー(Fluekiks)を発売しました。

彼らは世界最大の、完全自動化されたミズアブ幼虫飼育場を開設し、食用および飼料用のミズアブ生産を計画しています。

謝辞

上記の内容は、デンマークCrickster社が運営するブログを、同社からの許可を得て日本語に訳し、適宜改変を加えて掲載したものです。掲載元のブログ記事に関してはこちらからご覧になれます。内容の適宜改変、写真の転載をも快く許可してくれた同社の好意と友情についてここに深い感謝の念を表します。

Thanks a lot team CRICKSTER, especially Martin.

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